借金取りと私の関係【完】
私にできることはそれくらいだと思いながら、家をあとにした。



___________



「じゃがいもと…」



料理を勉強してからというもの、前より格段に料理が上手くなった気がする。



気がするだけだと言われれば、それまでなのかもしれないが。



黒崎さんの嫌味も減ったところを見ると、確かに自分の腕は上がっている。



「あと…、…?」



食材を手に取ったとき、ふと微かな視線を感じた。



キョロ、と辺りを見回してみるがそんな視線はない。



気のせいか、とまた買い物を続けるが、やはりチラチラと視線を感じる。
< 221 / 333 >

この作品をシェア

pagetop