借金取りと私の関係【完】
黒崎さんの目が、冗談を言っているようには見えなかった。



体が固まる。



「え…なんで…?」



「理由は聞かないほうがいい。とりあえず1人で外出るの禁止」



「こ、困ります…!」



私の抗議に首を振った黒崎さんは、そのまま玄関へと向かった。



どうやら出かけるようだ。



「黒崎さん、もう行くんですか?」



私が問いかければ、黒崎さんはいつもの妖しい笑みを浮かべ



「なに、寂しいんだ?」
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