借金取りと私の関係【完】
なんて言うものだから、たまらず声を荒げた。



「ち、違います…!た、ただ聞いただけで…!」



「はいはい。夜また来ると思うから、いい子にして待ってるんだよ」



ポンポン、と人をあやすように頭を叩いた黒崎さんは、そのまま出て行ってしまった。



こんなんで顔を赤らめてる自分が情けない。



それにしても、今日の黒崎さんはどこか様子がおかしい。



人をからかうときでさえ、どうしてあんなに余裕のない目をするのか。



彼女に何かあったのだろうか。



(だとしたら今から彼女のところか…)



勝手に予想して勝手に胸を痛めている自分。
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