借金取りと私の関係【完】
「う〜寒…」



「手出してみ」



寒がる私に、黒崎さんがいきなりそんなことを言う。



「手?」



何事かと首をかしげながら手を出した。



「こうしたほうがあったかい」



「…!?」



あろうことか私の手を掴んだ黒崎さんは、そのまま自分のポケットへとしまい込んだ。



いや、確かに温かいけど。



「な、な、なにして…」
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