借金取りと私の関係【完】
「しーみーるー!!」



そんなバカなことを繰り返し、あっという間にカレーは完成。



カレーのいい香りが部屋中に立ちこめる。



「まさかカレーくらい作れますよね」



「それ、いつか俺が言ったな」



そう言って、目を合わせて笑い合った。



まだ出会って間もない頃だったか。



カレーを作った私に、「まさかカレー
くらい作れるよな」なんて。



「いただきます」



手を合わせてからカレーを一口。
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