借金取りと私の関係【完】
私の頭をポンポンと叩きながら、そんなことを言う黒崎さん。



咄嗟に頭を押さえて顔を上げる。



「なに、その顔」



「か、顔…」



「疲れてんだから、少しくらい癒して」



そう言うと、私の頭に回した手に力を込めて、再び肩へと乗せる黒崎さん。



慣れない格好に、緊張を覚える体。



「…震えてる?」



すぐ耳元で黒崎さんの声がした。



たしかに、極度の緊張で体が震えてるような気もする。
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