借金取りと私の関係【完】
ゆっくり肌を這う舌が、意識を朦朧とさせていく。



拘束された腕を振りほどこうと思えばきっと簡単にできた。



「抵抗しないんだ?」



ニヤッと笑う黒崎さんに、思わず目が泳ぐ。



「が、学習しただけです…」



「いい子」



気づいてた。



黒崎さんが決して布団を剥ごうとはしないこと。



下着が見えてしまわないように、気をつかってくれてること。



さっきだって、めくれた布団から下着が見えてしまったとき、何もなかったように布団を掛け直して。
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