11月の物語
全く、素直じゃねえな。確かにサンタクロースの準備を手伝うのは大変だけどもう少しだけど…。


そんな俺の気持ちが表に出たのか思わずため息が零れる。


こんな俺のわがままはオリビアには伝わらない。



でも…



俺は我慢できなくなってオリビアを呼び止めていた。


『待って…‼


もう少し、


もう少しだけ。


確かにサンタクロースの準備を手伝うのは大変だけど、オリビアといると何故か力が出て頑張ろうって気持ちになるんだ。だから…』


俺がそう言うと、オリビアは仕方なさそうにため息をついて俺を後ろからギュッと抱きしめてくれた。



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