11月の物語
『イブくん。ごめんね遅れちゃった。待った?』


ちょこちょこ足早にかけてくるクラリ。


『あぁ。全くクラリはのんびり屋さんだな。もう待ちくたびれたぜ。』


俺は少し怒り気味でクラリにデコピンをする。
クラリはそんな俺に言い返す。


『イブ君がせっかちなんでしょ?また3時間くらい待ってたんじゃないの?いくらクリスマスが楽しみでも早すぎるよ…。』


これがクラリのいつもの決まり文句だった。

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