11月の物語
悪魔界に戻る道を飛んでいると



一人の人間の子供が泣いていた。



あたしは地に降り、人間の姿に変わる。



『どうしたの?お母さんは?』



『トイレ…。お母さんがトイレに行っている間に風船が飛んで行っちゃたんだ…。』



迷子じゃないのか。



全く子供は…。


でも、あたしはその子供がほっておけなかった。


人間も悪魔も天使も困っている奴がいたら助けるというルールがあったから。



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