11月の物語


『お、おおお…おとう…お父…様…。どう…しましょ…う。』

涙目になりながら俺はお父様に縋る。


俺の脳内は何も考えられないのだ…。


脳内だけではない。心もボロボロになっていた。


俺の愚かな考えが、単純な考えが、天使界の未来に傷をつけてしまうかもしれない。


お父様はしばらく沈黙する。


俺はお父様のような立派な天使ではないことを思い知らされるんだ。


いつでも冷静なお父様でもこの事件についてはどう対処していいかわからないのだ。
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