11月の物語
『無駄さ、


もしクラリの目が覚めたとしても目が覚めたクラリはオレの知ってるクラリじゃない。


オレのことを忘れたクラリなんだ。』


俯いてネガティブになっているチャーリーさんに黙ってあたしたちの会話を聞いていたルーシーさんが口を挟む。


『クラリが私たちのこと覚えていないから何?


また最初からやり直せばいいじゃない。


あんたは記憶を持っているクラリしか愛せないの?がっかりよ…。』


少しキレ気味のルーシーさんにチャーリーさんは返す言葉が見つからない様子だった。
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