副社長とふたり暮らし=愛育される日々
私の身体に彼が手を滑らせるのを、一瞬にして想像してしまい、ぶんぶんと首を振る。
顔を赤らめる私を見て、彼はおかしそうにしていた。
そうして、一日の終わりは副社長の仕事部屋で迎えていた。……二日前までは。
なんと彼は、“これからは一緒に寝ること”という約束を取りつけ、昨日から寝室のベッドにお邪魔することを義務づけられたのだ。
『俺が好きなら不快じゃないはずだ。身体で確かめる』
と、めちゃくちゃ妖しいセリフを口にして。
不快じゃないとしても、緊張で寝れるわけがない!
……と思っていたのだけど、それは最初だけで。思い切って彼の懐に飛び込むと、あまりの心地良さに熟睡してしまったという……。
そんなわけで、今夜も寝る準備を整えたら、寝室のドアをノックしていた。
本当に寝るだけで何もされないのだけど、もちろんまだ緊張する。
「お邪魔します……」
遠慮がちにドアを開けると、ベッドに腰かけて経済誌らしき雑誌を読んでいた副社長が、「どうぞ」と微笑んだ。もこもこのルームウェアに身を包んだ私は、ぺこりとお辞儀して中に入る。
ドキドキしながらベッドに近づいていくと、サイドテーブルに雑誌を置いた彼は、意外なひと言を口にした。
「猫になってもいいぞ」
それって、この猫耳がついたフードを被ってもいいってこと?
彼のかたわらに立つ私は、ぽかんとして間の抜けた声を出す。
顔を赤らめる私を見て、彼はおかしそうにしていた。
そうして、一日の終わりは副社長の仕事部屋で迎えていた。……二日前までは。
なんと彼は、“これからは一緒に寝ること”という約束を取りつけ、昨日から寝室のベッドにお邪魔することを義務づけられたのだ。
『俺が好きなら不快じゃないはずだ。身体で確かめる』
と、めちゃくちゃ妖しいセリフを口にして。
不快じゃないとしても、緊張で寝れるわけがない!
……と思っていたのだけど、それは最初だけで。思い切って彼の懐に飛び込むと、あまりの心地良さに熟睡してしまったという……。
そんなわけで、今夜も寝る準備を整えたら、寝室のドアをノックしていた。
本当に寝るだけで何もされないのだけど、もちろんまだ緊張する。
「お邪魔します……」
遠慮がちにドアを開けると、ベッドに腰かけて経済誌らしき雑誌を読んでいた副社長が、「どうぞ」と微笑んだ。もこもこのルームウェアに身を包んだ私は、ぺこりとお辞儀して中に入る。
ドキドキしながらベッドに近づいていくと、サイドテーブルに雑誌を置いた彼は、意外なひと言を口にした。
「猫になってもいいぞ」
それって、この猫耳がついたフードを被ってもいいってこと?
彼のかたわらに立つ私は、ぽかんとして間の抜けた声を出す。