副社長とふたり暮らし=愛育される日々
「あら~久しぶりじゃないですか!」
惣菜のパックを持ったまま、嬉しそうにこちらに近づいてくる彼女は、たしか瑞香が一番仲が良いという、芳江さんという人だ。
この店の人は皆気さくで、家族のように接してくれるのが心地良い。
それもあって、ふくろうが気に入っていた俺は前からたまに利用していたから、ここで瑞香が働いていることを知った時は驚いた。
「ご無沙汰してます。ちょっと海外へ行っていたもので」
「副社長さんはお忙しいのね」
芳江さんは感心するように笑った。そして、手際良く惣菜を棚に並べながら言う。
「瑞香ちゃん、時間がある時はいまだにここを手伝ってくれてるのよ。モデルのお仕事に専念してくれていいのに」
本格的にモデル業を始めた瑞香は、ようやくふくろうの皆にも自分がりらだということを明かし、シフトを減らしてもらうよう頼んだらしい。芳江さんには、俺とのことも白状したのだとか。
皆ももちろん驚いていたようだが、同じくらい応援してくれて、快く承諾してくれたのだと聞いていた。
調理の仕事も辞めないところが、頑張り屋のあいつらしいなと思いながら言う。
「気分転換になるのかもしれませんよ」
「そうねぇ。まぁ、私らも来てくれると嬉しいんだけど。もうひとりの娘みたいなものだからね」
芳江さんの表情から、瑞香のことを大事に思っているんだなというのがわかり、俺も笑みをこぼした。
惣菜のパックを持ったまま、嬉しそうにこちらに近づいてくる彼女は、たしか瑞香が一番仲が良いという、芳江さんという人だ。
この店の人は皆気さくで、家族のように接してくれるのが心地良い。
それもあって、ふくろうが気に入っていた俺は前からたまに利用していたから、ここで瑞香が働いていることを知った時は驚いた。
「ご無沙汰してます。ちょっと海外へ行っていたもので」
「副社長さんはお忙しいのね」
芳江さんは感心するように笑った。そして、手際良く惣菜を棚に並べながら言う。
「瑞香ちゃん、時間がある時はいまだにここを手伝ってくれてるのよ。モデルのお仕事に専念してくれていいのに」
本格的にモデル業を始めた瑞香は、ようやくふくろうの皆にも自分がりらだということを明かし、シフトを減らしてもらうよう頼んだらしい。芳江さんには、俺とのことも白状したのだとか。
皆ももちろん驚いていたようだが、同じくらい応援してくれて、快く承諾してくれたのだと聞いていた。
調理の仕事も辞めないところが、頑張り屋のあいつらしいなと思いながら言う。
「気分転換になるのかもしれませんよ」
「そうねぇ。まぁ、私らも来てくれると嬉しいんだけど。もうひとりの娘みたいなものだからね」
芳江さんの表情から、瑞香のことを大事に思っているんだなというのがわかり、俺も笑みをこぼした。