副社長とふたり暮らし=愛育される日々
素敵な服を着てオシャレなレストランにいるのだから、私自身もちゃんとしようと思い、背筋を伸ばして姿勢を正す。
そして、お皿の上に乗せられていた白いナプキンを膝にかけようとして、ふと気づいた。
「すみません、私テーブルマナーがいまいち……。外側から使えばいいんでしたっけ?」
お皿の両側に並べられたナイフやフォークを見て、戸惑う私。フルコースって食べたことがないからわからない。
そんな自分が情けなくなっていると、副社長は私を安心させるように言う。
「大丈夫、ここは創作フレンチの店だから。箸でいただいても問題ない」
「えっ、そうなんですか!?」
目を丸くしたちょうどその時、やってきたウェイターの男性に、副社長が箸を頼んでくれた。
マナー違反かと思ったけれど、ウェイターさんも快く応じてくれて、なんだか感心してしまう。
「急に一流フレンチに連れてこられても緊張するかなと思って、ここにしてみたんだ。マナーを気にして食事を楽しめないんじゃ意味ないしな」
そう言って、ペリエに口をつける副社長を、私はまじまじと見つめる。
さすがというか、なんというか……そこまで先回りして考えられるところを、素直に尊敬する。
その気遣いが嬉しくもあって、思わず口元が緩んだ。
そして、お皿の上に乗せられていた白いナプキンを膝にかけようとして、ふと気づいた。
「すみません、私テーブルマナーがいまいち……。外側から使えばいいんでしたっけ?」
お皿の両側に並べられたナイフやフォークを見て、戸惑う私。フルコースって食べたことがないからわからない。
そんな自分が情けなくなっていると、副社長は私を安心させるように言う。
「大丈夫、ここは創作フレンチの店だから。箸でいただいても問題ない」
「えっ、そうなんですか!?」
目を丸くしたちょうどその時、やってきたウェイターの男性に、副社長が箸を頼んでくれた。
マナー違反かと思ったけれど、ウェイターさんも快く応じてくれて、なんだか感心してしまう。
「急に一流フレンチに連れてこられても緊張するかなと思って、ここにしてみたんだ。マナーを気にして食事を楽しめないんじゃ意味ないしな」
そう言って、ペリエに口をつける副社長を、私はまじまじと見つめる。
さすがというか、なんというか……そこまで先回りして考えられるところを、素直に尊敬する。
その気遣いが嬉しくもあって、思わず口元が緩んだ。