副社長とふたり暮らし=愛育される日々
明かりがついていない家を前にすると、言いようのない寂しさに襲われる。いつもはなんとも思わないのに、なぜか今はこの真っ暗な家でひとりになりたくない。
…………ん? 真っ暗?
「あれ? 家出る時、玄関の外の電気つけておかなかったっけ……」
口元に片手をあてて呟くと、私と目を合わせた副社長も、よく覚えていないらしく首をかしげる。
私も記憶が曖昧だけど、夜に外出する時は外の電気をつけていくようにしているから、今日もそうしたはずだ。……なんとなく嫌な予感がする。
とりあえず急いで鍵を開けて中に入り、スイッチに手を伸ばした。しかし……。
「えっ!? つかない!」
パチパチとスイッチを押すけれど、真っ暗なままだ。玄関だけでなく、廊下の電気もつかない。
ほかの家や街灯はついているから、停電ではないだろう。家にいなかったのだから、電気を使いすぎたわけでもないのに。
「どうして!?」
焦って裏返った声を上げる私の隣で、副社長は冷静に腕を組んで言う。
「ブレーカーが落ちたんじゃないか?」
「でも、なんで外出中に……」
「とりあえず見せてみろ」
動揺しながらも彼の言うことに従い、スマホの明かりを頼りにブレーカーがある水面所へ向かう。
…………ん? 真っ暗?
「あれ? 家出る時、玄関の外の電気つけておかなかったっけ……」
口元に片手をあてて呟くと、私と目を合わせた副社長も、よく覚えていないらしく首をかしげる。
私も記憶が曖昧だけど、夜に外出する時は外の電気をつけていくようにしているから、今日もそうしたはずだ。……なんとなく嫌な予感がする。
とりあえず急いで鍵を開けて中に入り、スイッチに手を伸ばした。しかし……。
「えっ!? つかない!」
パチパチとスイッチを押すけれど、真っ暗なままだ。玄関だけでなく、廊下の電気もつかない。
ほかの家や街灯はついているから、停電ではないだろう。家にいなかったのだから、電気を使いすぎたわけでもないのに。
「どうして!?」
焦って裏返った声を上げる私の隣で、副社長は冷静に腕を組んで言う。
「ブレーカーが落ちたんじゃないか?」
「でも、なんで外出中に……」
「とりあえず見せてみろ」
動揺しながらも彼の言うことに従い、スマホの明かりを頼りにブレーカーがある水面所へ向かう。