小さな恋嘘
それから…また一時間たって。10時になった。
「もぅ、でやな間に合わんやん!」
服装はやっぱりカジュアル!だってこれがうちやもん。
「よし!未央奈頑張るんやで!」
自分自身に渇を入れて。
家を出発する。
待ち合わせ場所につくと。もぅ皆来てた。
「ごめん。遅れて…」
って、まだ10時30分。3人は仲良さそうに喋ってる。
「……あの」
「!み、未央奈ちゃん早いな。じゃぁ映画見に行こっか?」
紗英ちゃんが焦ったように言う。もしかして、うち来たらアカンかった?
「はよ行くで」
壱がうちの手を引っ張る…なんか可笑しい。
「壱…なんかあったん?」
「別に。」
「おはよ。未央奈」
「あっ!三好君…じゃなくて、俊おはよ!」
「映画、何みたい?」
「何でもいいよ。皆に任せるわ。」
「じゃぁ俺は…」
俊とうち。紗英ちゃんと壱で歩く。
楽しくない。だって、壱と紗英ちゃんめっちゃ仲良いから。
「はぁ…」
「おれおもんない?」
「ちち違うよ。ごめんな?ははっ」
あかんあかん。うちは俊を好きな事になってんねんから…