小さな恋嘘

「あんた、本間にアホちゃうん？」


「うわぁーん！うちはアホだよ。だってっ。だって〜壱にあんな事言われたら、なんか悔しかってんもん。」


親友の苺花ちゃんに話を聞いてもらう。


そぅなんです。うちは、壱に片想いしてるんです。


やのに。
やのに。
やのにっ！！


壱がうちの友達の一色紗英ちゃんを好きって言うから。


「………なんか悔しかってんもん。」


「悔しかってんもんって何が？」


「うち結構、壱にアピールしてたのに。壱は全く気付いてなくて………うちばっかり好きで好きで、悔しかってん。」


「………未央奈。だからって何で三好なん？」


「…日直が三好君やったから。」


「はぁ？！あんたは本間にアホやな。日直って………あんたは問題当てるときの先生かっ！」


「ごめんなさい。それに、うち三好君と仲良くないし別にいいかなぁって思って。」


「………壱の性格わかってる？」


「壱の性格？」


壱の性格は優しくて、面白くて、気が利いて、周りが見えてて、鈍感で、おせっかいで、友達想いで、真っ直ぐで、猪突猛進タイプって…………


「やばいやん！壱っ。うちの為に明日から頑張り出すんちゃうん………？！」


「………頑張りや。あたしは帰るから。」


「えっ！ちょっ……苺花ちゃんっ！待ってよ〜」


「バイトやねんって。話はまた明日な。ばいばい」


「えーっ！」


うち、明日からどうしたらいいん？！
誰か助けて〜