謎解きソルフェージュ
真っ正面から、赤の他人のために、悩み、傷つき、もがきながら。打ちのめされ、それでも立ち上がろうとしている。ウサギのような真っ赤な目をして、オムライスを頬ばっていた川瀬鞠子。

自分とは対極だ。
自分は、四月朔日兄妹のために、傷つく心など持っていない。
所詮は他人の人生だ。

犯罪者、人殺し、というマイノリティに転落した四月朔日 和也。
その孤独を飲み込んで、誰にも言えない秘密を抱えて、生きてゆく道を彼が選ぶなら、それを止める気がないだけだ。

俺は、どこかで彼に、共感———いや、共謀していた。


だけど、川瀬鞠子。

だから、川瀬鞠子。

この世界の残酷さに触れてなお、向き合おうとしているきみに———


きみに、また会いたい———






【了】
< 102 / 102 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:15

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

忘れな草の令嬢と、次期侯爵の甘い罠

総文字数/30,301

恋愛(純愛)66ページ

表紙を見る
極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました
  • 書籍化作品
[原題]エリート幼なじみは束縛魔です

総文字数/93,163

恋愛(オフィスラブ)205ページ

表紙を見る
室長はなにをする人ぞ

総文字数/23,469

恋愛(オフィスラブ)54ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop