謎解きソルフェージュ
なんと教授は鞠子の父を知っていたのだ。
鞠子が提出した申請書を片手に
「亡くなったお父様が警察官で———失礼だけど、所属はどちらの・・?」
問われて、警視庁捜査一課です、と答える。
警察庁と警視庁、同じ警察組織だが大きくいえば警察庁は日本国の警察を管理し、警視庁は東京都を管轄している。
キャリア組の牧教授は警察庁所属かなと、ぼんやり考える。
「わたしもかつて警視庁捜査一課にいた。二十年前だが。ひょっとしてあの、川瀬刑事の———」
キャリアとノンキャリア、階級の差はあるがかつて同じ組織に所属していたのだ。
オフィスで、あるいは捜査本部で、何度となく顔を合わせたことがあったという。
「熱心で優秀な刑事だった。亡くなったと聞いたときは本当に残念で・・・葬儀が終わった後で知ったものだから、顔を出せず申し訳なかった」
鞠子が提出した申請書を片手に
「亡くなったお父様が警察官で———失礼だけど、所属はどちらの・・?」
問われて、警視庁捜査一課です、と答える。
警察庁と警視庁、同じ警察組織だが大きくいえば警察庁は日本国の警察を管理し、警視庁は東京都を管轄している。
キャリア組の牧教授は警察庁所属かなと、ぼんやり考える。
「わたしもかつて警視庁捜査一課にいた。二十年前だが。ひょっとしてあの、川瀬刑事の———」
キャリアとノンキャリア、階級の差はあるがかつて同じ組織に所属していたのだ。
オフィスで、あるいは捜査本部で、何度となく顔を合わせたことがあったという。
「熱心で優秀な刑事だった。亡くなったと聞いたときは本当に残念で・・・葬儀が終わった後で知ったものだから、顔を出せず申し訳なかった」