その灯火が消えるまで
「どっか行くとこだったの?」
「…散歩」
「おお!じゃあ、一緒に行こ!この辺案内したげる!」
「えっ」
女の子は俺の腕を引っ張ってずんずん歩く。
「おっ、おいっ……!」
まさか痴女じゃないだろうな。
俺を人気のないところに連れてって(この村じゃどこも人気ないけど)襲う気か?!
と、思ったのは俺の自意識過剰だった。
「この田んぼねー、◯◯のみかばあって言う人がやってるんだけどー」
その辺の田んぼや畑についてべらべら楽しそうに話す。