その灯火が消えるまで
「貴也。ちゃんと私のこと、考えて。
………明日、朝7時に学校で待ってるから」
悩んだ末に。
帰りに、幹歩に話すことにした。
幹歩に悪いと思ったし、親友だから。
「………うん。気付いてたよ。美津がお前を好きなこと。」
「…………そうだったの?」
「そりゃあ、好きな人が誰を見てるか何て、分かるよ。
……… 悔しいけど。
俺は美津にも、もちろん貴也にも幸せになってほしいんだよ?
俺のこと抜きに、ちゃんと考えてあげて」
幹歩は、そう言った。