その灯火が消えるまで
D組の前を通ると、教室には人だかりができていて。
真ん中には、幹歩がいた。
楽しそうに、主導となって、話をしている。
幹歩は俺を引き換えに、人気を手にいれた。
俺は、生徒指導室に呼び出された。
そこには幹歩もいて。
幹歩は泣きながら、説明をした。
ありもしない、話の説明。
俺は呆然と聞きながら、思った。
これは、こいつから美津を奪った、罰だ。
こいつが悩んでたのに、気づけなかった俺への、罰だ。
なんだか、変わりすぎてしまった俺の世界に。
どうでもよくなってしまった。