その灯火が消えるまで
とんとん拍子に話は進んで。
両親が呼び出されて。
家に帰って、父親に殴られて。
前から些細な喧嘩を繰り返していた両親は本格的な喧嘩になって。
俺は学校での立場を失って。
そのまま1週間過ごした。
美津も俺に話しかけに来なくなった。
D組の前を通ると、やっぱり大きな生徒の輪ができていて。
その中心には幹歩がいて。
幹歩のとなりには、美津がいた。
次第に、生徒たちの話が耳に入る。
「幹歩くんと美津ちゃん、付き合ってるんだって」
「美津ちゃん、落ち込んでる幹歩くんに付きっきりで慰めてあげてるんだって」
「美津ちゃん、貴也くんに脅されて付き合ってたんだって」