その灯火が消えるまで
邪魔がいたの。
幹歩。
貴也の親友。
いっつも一緒で。
貴也と女子の人気を二分していた。
そう。
そいつが私のことを好きになった。
貴也はそれを応援していた。
しかも、貴也は私のことを妹のように見ていた。
どんな仕草をしても表情を全然変えない。
笑ったりするけど、照れたりしない。
照れたりしてたのは、幹歩だった。
学校で人気のイケメン二人に囲まれて。
嬉しくないわけない。
どっちと付き合っても、
自分の価値を上げることはできる。
でも。
私が欲しかったのは、貴也だった。