その灯火が消えるまで
「それでね。お願いなんだけど。
……協力、してくれない?
私と貴也を、できるだけ二人にさせてくれないかなぁ?」
カンタンだった。
それから幹歩は、お昼休みにも、放課後にも。
一緒じゃなくなった。
貴也と二人の時間が増えて。
幸せだった。
それでも。
貴也は幹歩の心配の話ばっかだし。
キスだってしてくれない。
まだ一度も。
でも、私ががっつくのも引かれるかな、と思ってしていない。
どうしたらキスしてくれるだろう。
私の心配は、そればかりだった。