その灯火が消えるまで
だって、貴也はしきりに幹歩を心配してたし。
私なんかより幹歩の方が大事なようだったし。
膝だって、試合前からほとんど壊れかけてたことも、貴也が言ってた。
貴也じゃない。
そう思ったけど。
なぜか学校全体が貴也反対モードで、
クラスくらいならなんとかできると思ったけど。
もう、学校そのもの相手じゃ、なにもできなかった。
貴也の彼女だって言う立場だったし、
貴也を擁護してるとか言われかねなかったし。
そのうち、
『春日美津は脅されて貴也と付き合っていた』
そんな噂も、出回り始めた。