その灯火が消えるまで
貴也はどんどん立場を失っていった。
その一方で、幹歩はどんどん立場をあげていった。
自分も立場を失うのが怖くて。
貴也を避けた。
その結果。
「俺、貴也に邪魔されてて言えなかったけどさ。
美津、俺と付き合って」
「…………え?」
「きゃーっ!やったね美津?!」
「お似合いだよーっ!」
クラスでの、公開告白。
断ったら、立場がなくなる。
私も、貴也のようになるかもしれない。
「…………うん」
恐怖から、
私は幹歩と付き合うことになった。