その灯火が消えるまで
13
やって来た文化祭当日。
「ご来店、ありがとーございまーすっ!」
真っ黒に統一された俺たちのクラスには、
大勢の客が並んでいる。
「そこの奥さまっ!うちのクラス、とっても面白いんですよぉ~!」
黒い布を怪しく被った瑠衣が、おばさんを捕まえて俺の方を指差す。
「あーんなイケメンが奥さまのこれからを占ってくれるんです~!
もしかして、今のご主人よりイケメンのご主人と出会えるかもしれませんよ?」
「あらぁっ!すてきだわぁ!
是非占ってもらいたいわっ」
おばさんはキラキラした目で並ぶ。
「はーいっ!お客様一人入りました~!
貴也くん指名でーす」
「……………」