その灯火が消えるまで
16



「あ、貴也ー」

「お、結灯!」

「ワォンッ!」


夜10時の蛍太郎の散歩。



「最近ぜんぜん来なかったじゃん」

結灯に夜に会うのは文化祭前以来。


「はっはっはー。

結灯ちゃんにも忙しい時期はあるのよ。

蛍太郎っ!元気だった?!

しばらく見ないと、とんでもないスピードで大きくなるねぇっ!」

「ワンッ!」


蛍太郎と結灯はひしっ!とくっつきあう。


「お前食いしん坊だもんな」

「ワンッ!」


蛍太郎はご飯をもりもり食べる。

最初は片手で持ち上げられたのに、今は両手で抱き抱えないと持ち上がらない。

< 240 / 413 >

この作品をシェア

pagetop