その灯火が消えるまで
「……おまえ、何隠してんの?」
「……別に何も隠してないよ」
「……隠してる。人目を気にしてたのはなんで?」
結灯は下を向いていて、表情が見えなくなった。
いつもと違う、笑わない顔をしてるんだと思う。
「………お前、病気してるだろ」
「!」
ビクッ、と。
一瞬だけ、肩が上がる。
「………違う」
結灯は下を向いたまま、小さく言う。
「………じゃあ、いつも授業サボるのは何でだよ。
よく考えれば、
お前の行動は疑問点が多い」
俺は引くつもりなんてない。