その灯火が消えるまで


「………クゥン?」

蛍太郎が結灯の足にすり寄って見上げる。


「……結灯」


屈んで、背の低い結灯の顔を見る。


「………っ、!」


結灯の目からは、涙が溢れていた。


「………」

俺はどうしていいか分からなくて、
結灯の頭を、ただただ撫でる。






「………貴也は、やっぱり貴也だね」




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