その灯火が消えるまで


「………え?」


突然結灯が言った言葉。

意味が分からなくて、結灯の顔を見ると。



「………ごめんね」



そう言って、結灯は笑った。

泣いて泣いて、少し腫れた目を細めて。


「………何をお前が謝るんだよ」


「嘘をついて」



結灯はゆっくりと、
俺のとなりに座り直した。




< 252 / 413 >

この作品をシェア

pagetop