その灯火が消えるまで
でも今は。
結灯が弱ってるときに気持ちを伝えるのは、なんか違う気がして。
「なあ、結灯」
「なあに?」
寒い、冬へと向かう夜空は月の光を受け、きれいな色をしている。
「『知っててあげる』」
「…………え?」
お返しだ、結灯。
俺は、にやっ、と自分の口角が上がるのを感じながら、次の言葉を言う。
「俺だけは、知っててあげる」
結灯は、目を見開いた。
「お前が、今は弱ってるってこと。」
結灯は俺を見つめて、驚いた顔のまま、黙っている。
「……つまり、俺はお前の隠してることを無理矢理聞き出した分、責任があるわけだ!
だから俺はお前の秘密を知った分、
お前を支える」