その灯火が消えるまで




ガラッ………


「失礼します……」




予想に反して、保健室は誰もいなかった。

俺の目的のあいつも。




保健室は思ってたよりすごく綺麗だった。


窓からは田舎だからこその、
広大な校庭から校門の先の森まで見える。

布団は綺麗に整えられていて、

いい匂いがうっすらしてるから、
洗ってあるんだなって思った。



保健室を見回して、入り口近くの机に気付く。


(―――保健室利用者名簿)



もしあいつが来ていれば、書かなきゃいけない。


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