その灯火が消えるまで







「………た、かや?」


「よお、結灯」



まるでいつもの挨拶のように。

貴也は、自然に片手をあげた。




「…………」


「…………」



貴也は黙って、
ベッドに座る私を見下ろす。



何を言えばいい?


どうして、ここにいるの?




貴也は、怒ってる……?





私の中は、ぐるぐるぐるぐる、
訳のわからない感情が渦巻いてた。




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