その灯火が消えるまで


「幹歩のことだって、美津のことだって
俺の前の学校のこと、全部隠して、

誰にも深入りせずにうまくやっていこうって、思ってたよ」



最初はこんな田舎、
すぐに出てくつもりだった。


誰とも深く関わる気はなかった。


犬だって飼うつもりなかった。


文化祭だって、やる気なかった。



サッカーなんか、二度とやるもんかって思ってた。



恋だって、するつもりなかった。





でも。



「全部、お前のせいだよ」


「…………わたし、の?」



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