その灯火が消えるまで
「叶多?」
「あんまり名前で呼ばないで」
「あはは、やきもちー」
「ちがうし」
結灯は、俺の手を取る。
「叶多は幼馴染みのようなものだよ。
近すぎて、そんな風に思ったことない」
「………」
「だいたい叶多、私にそんな興味ないよ」
「………あ?仲良かったのに?」
そう言うと、結灯は困ったように視線を巡らす。
「……うーん、なんだっけ、あのゲーム。
結構有名な、小さい男の子が冒険して、好きな武器を装備して戦うやつ」
「そんなゲーム、いっぱいあるだろ」