その灯火が消えるまで


「ふざけんなっ!俺はお前のことなんて、大っ嫌いだ!

俺からゆうちゃんを取りやがって!」


周りも気にせず、叫ぶように声をあげる。


近くのベンチにいた老夫婦が、
ぎょっとして振り向く。



「お前のせいだ!

お前のせいでゆうちゃんは学校に行きたいなんて言い出したんだ!

学校に行けば、周りにバレないように気を使って疲れるし、

ふざけて友達に抱きつかれても衝撃で病気だって進行した!


ゆうちゃんは普通の子みたいに過ごせないのに!」


結灯が学校に行くことは、必ずしも結灯にとって、いいことじゃなかった。



さらに灯理は、息を吸い込む。

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