その灯火が消えるまで
「………お前、結灯のことそんなに好きなのって、なんで?
一緒に住んだこと、殆どないんだろ?」
「呼び捨てしないでくれる?ムカツク」
「…………結灯サンノコトソンナニスキナノッテェー」
「うるさいな、2回も言うなよ」
うお、ムカつくな。
「………俺らんち、親が入院費とか、治療費のために、仕事すげえやってるんだよ。
だから俺、小さいときからいつも病院に行っててさ。
ゆうちゃんは寂しいはずなのにさ、いっつもにこにこ、俺の相手してくれてさ。
なんかだんだん、笑ってるゆうちゃん見て、逆に辛そうに見えた。
頑張って笑ってるゆうちゃん見て、どんどん好きだなって、思うようになった」
ちょっと、心配なんだけど。
「……それは、家族愛?」
ギッ!と睨まれる。
「色んな愛だよ!」
「……………そうか」
灯理は、顔を真っ赤にして、俺を指差す。