その灯火が消えるまで




そして、あの日。




部活のあと、いつものように結灯の部屋へ向かったとき。



「……?」


結灯の部屋の階で、看護師たちがバタバタ走り回ってた。



「早くしてっ!」

「包帯!」

「鎮静剤持ってきて!」

「ガーゼが足りない!」


飛び交う声。



そして。



「あああああああっ!」



聞こえてくる、誰かの叫び声。


「………え?」




誰か、じゃない。





『結灯』の叫び声。





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