その灯火が消えるまで

「……ああ。

明日も幸せにしてやるから、今日もちゃんと寝ろよ」


「……うん…」



結灯はまた、眠りの世界へと入っていく。









『私、やっぱり、もう近いかなって、思う』




この言葉は、嘘じゃない。


残り少ない時間の中で、

俺にできることは、なんだろう。





結灯の隣でただ祈って笑うだけなのは、

何か違う気がしていた。








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