その灯火が消えるまで
僕はたくさん叫んだ。
女の子が川にザブザブ入ってくる。
『ワンッ!』
助けて!
その子は段ボール箱に手を伸ばして
……でも、その手は段ボール箱に届かなかった。
『わあっ!流れが速い!
どうしよう!私が溺れちゃう!』
『○○ちゃん!危ないよ!やっぱり戻ってきなよ!』
『どうしよ、でも△△が!』
『それより○○ちゃんのが危ないでしょ!
早く戻ってきなよ!』
『………うん。ごめんね、△△』
え?
その子は、僕を助けないで、岸に引き返していった。