その灯火が消えるまで
『すげえ、すげえな…………!』
僕の目の前には、小さな光がたくさん
浮いていた。
さっきまでうっすらと周りが見えるだけだったのに、
その光の辺りだけ、景色が見渡せる。
ご主人はさっきまでの悲しい顔が嘘のように笑っていた。
笑ってるのに、泣いてる。
変なご主人。
『クゥン?』
どうしたの?
そう言ってみると、ご主人は僕を見てさらに笑った。
その夜、ご主人はやっぱり変だった。
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