その灯火が消えるまで
「ははは、すごいこだま~」
「…っほっとけ!」
そう。
今回の期末テスト。
俺が転入してきて初の定期テスト。
『結果、張り出されたってよ!』
『うわ!俺入ってるかな』
『見に行こー!』
教室にいた生徒たちは次々と出ていく。
『貴也ぁ!見に行こーぜ!』
俺のところに、翼がやって来る。
『ああ。……お前、頭いいの?』
『まっさかー!俺なんか乗ってるワケねえじゃん!おまえだよ!
頭いいんだろ?』
『…………そんなじゃない』
『私もいく』
そこで、瑠衣もやって来る。
『あれ?結灯は?』
『昼休み入ってすぐにどっか行っちゃった』
俺はテストで、なかなか自信があった。
田舎だから都会よりも簡単だろうと思っていたけど、
意外と入試問題とかあって、やりごたえがあった。