その灯火が消えるまで
「……貴也は、部活入ってないもんね」
「………ああ」
結灯は立ち上がって、真っ直ぐに俺を見る。
「貴也は、クラスみんなで話してたり、
瑠衣、翼と私の4人でいるとき、
たまに、
何かを飲み込むようなしぐさをする」
「……え」
「ふふふ。変だよね。何も食べてないのに。
……まるで、周りを遠ざけて一人になりたいような、雰囲気」
どくん
俺は、なぜか何も着ていないような感覚に陥った。
俺の、中身を見られているような。