その灯火が消えるまで
田舎は結構見くびってはいけないもので。
30人分の肉や魚、コンロが必要だったところ、
肉牛の農家の息子とか漁師の娘だとか、
釣り堀経営者の息子とか、色んなやつらが必要なものを一通り貸し出してくれた。
釣竿だって十何本かあるし、ホタテ貝とか牡蠣まである。
「………すげえな」
揃えられた食材、道具に感心してたら。
「そうだろ。田舎なめんな都会出身野郎」
「都会なんかより俺らんとこのが好きになるだろ」
「もう一生ここで暮らせばー?」
クラスのやつらが話しかけてくる。
「はは、けっこう本気でここに永住したいわ」
「大歓迎大歓迎ー!」
「わかってるじゃねーかおまえー!」
バシバシと背中を叩かれた。