その灯火が消えるまで

ああ、

やっぱり分かってたんだ、コイツ。


俺が狼狽えていたこと。





と、思ったと同時に。

なぜか心臓がギュッ!と締め付けられたような気がして。




「彼女じゃねえよ!」




なぜか、怒鳴っていた。



「…お、おお。それは失礼。

…………貴也の声、こだましてるよ?」


結灯は珍しくビックリした顔で、
山の方を指差した。



ねえよ!

ねえよ

ねえよ…………



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