その灯火が消えるまで

耳に髪をかけながら言うそのしぐさは、
はっきり言って、綺麗。


知らないやつなんて、いないと思う。





1年C組の春日美津。

彼女は、現役の人気モデルだったから。





知ってはいたけど。

まあ、部活で汗まみれの生活を送る俺たちとは別世界の人間。



そう思ってた。



「………」

「………」


カリカリカリ………



俺たちが勉強を再開しても、美津は退く気配がなかった。

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