その灯火が消えるまで





「俺さ、美津のこと、好きだ」



ある雪の日。

部活の帰りに、幹歩はそう言った。



なんとなく、そんな気がしていた。



最近の幹歩は、美津に頬を赤くするときがあるから。


「がんばれよ」

「ああ。ありがと」


幹歩は照れくさそうに笑った。

このとき俺は、美津を恋愛対象として見てなくて、かわいい妹分みたいな感じに思っていた。






でも、美津は違った。










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